時代の要求に応える!?
50年前の話です。
私は高校を卒業して3年の修行を終え、自宅に戻ったのは、21才です。
帰ってから、毎日が木綿ふとんの仕立てに明け暮れていました。
その当時、ふとんの素材は木綿100%なので、掛ふとんは(12枚×375g)4.5kの綿を入れていました。
今の羽毛ふとん(1kg)に比べてら、4.5倍の重さです。
昔からサイズに応じて何枚入れるのかが決まっていたので、疑問は持ちませんでした。
でも、数年後にお客さまから、「寝返りができないから、もっと軽くしてほしい!」という要望が増えてきました。
軽くする方法は2種類ありました。
①綿の枚数を減らす
②ポリエステル綿を混ぜる
いずれも30%軽くなりますが、欠点は寒くなることです。
保温性は下げずに、軽くする方法は見つかりませんでした。
その欠点を正直にお客さまに説明して、納得の上で軽い掛ふとんを作りました。
その結果・・
重い掛ふとん×2枚 → 軽い掛ふとん+掛毛布
という組み合わせが浸透するようになりました。
時代の要求が業界の常識を変えてゆくのですね!